【60代男性】
インプラント症例
患者様の背景
基本情報
| 年齢・性別 | 60代男性 |
| 主訴 | 左下奥歯の抜歯を行うことになった |
| 期間 | 10ヶ月 |
| 費用 | 620,400円(税込) |
| リスク・副作用 | 感染、神経障害、外科処置を伴う |
治療方針
緊急性はありませんでしたので、最初に抜歯後の歯の補い方を相談しました。
治療の選択肢
ブリッジ
ブリッジは咀嚼効率(どれだけ食物を粉砕できるか)は自分の歯に近いですが、支えている2本の歯に大きな負担がかかります。支えている歯の寿命は15年で1/3、20年で1/2が機能しなくなると言われています。
局部義歯
局部義歯はブリッジと同様に支えている歯に負担がかかる、毎食後や就寝時に取り外しや義歯ブラシでの清掃が必要、咀嚼効率は自分の歯の1/3程度になると言われています。
インプラント
インプラントは自分の歯と同じように咬めて、取り外しも必要なくお手入れも自分の歯と同じようにできます。
また他の歯に負担がかからないため、歯を失うドミノ倒しが回避できます。デメリットとして保険外治療となるため治療費が高額、外科処置の必要があります。
患者様と相談を行い、インプラント治療を行う事となりました。
治療方針・アプローチ
試料採取と治療計画の作成
- エックス線写真撮影
- CT撮影
- 口腔内スキャナーによる抜歯前の記録
抜歯前の状態をスキャンすることにより、治療計画を立てやすくなり、術後の咬み合わせの回復も行いやすくなります。

口腔内スキャナーを用いるメリット
- 粘土での型取りで不快な思いを
しないで済む - 短時間で行える(上下顎で1分程度)
- データ化がすぐに行えるので、
治療計画作成が素早く行える
患者様への説明と相談
抜歯と同時にインプラント埋入を行う「抜歯即時埋入」という方法もありますが、今回は抜歯した部位に人工の骨を詰め骨を作る「ソケットプリザベーション」という方法を行いました。
抜歯とソケットプリザベーション
による骨造成
人工の骨が自分の骨と一体化した時期に再度CT撮影と口腔内スキャナーにて資料採取を行います。
最終的なプランニング
CTと口腔内スキャナーのデータをマッチングさせます。
CTのデータ


口腔内スキャナーのデータ


CTと口腔内スキャナーの
データのマッチング

これらのデータを基にインプラントの種類や埋入位置を決定します。
使用したインプラント
舌側の骨を壊すリスクを避けるため、テーパー状のインプラントを選択しました。
この症例ではNEODENT社(世界シェアNo.1のstraumann社のサブブラントインプラント)を使用する事としました。
治療経過
手術を行います。この症例のような単純なケースでは術前のクリーニングを含めて1時間以内で終わることが多いです。
術前のエックス線写真

術前の口腔内写真

術後のエックス線写真

仮歯の作成
インプラントと骨が結合した時期に仮歯を作成します。
咬み合わせの位置や最終的な歯の形の確認、歯肉の形を整えるなどの目的があります。
最終的な歯の作成
仮歯で問題点の修正を行い、最終的な歯を作成します。
当医院ではインプラントの知識が豊富な歯科技工士に作成をお願いしています。




現在、インプラント治療においてデジタル技術の活用は欠かせません。
作成した技巧物


最終上部構造の装着


見た目、機能的に満足のいく最終上部構造の装着が行えました。
装着後は問題が生じていないか等の確認を定期健診で確認していきます。
まとめ
現在では歯科でもデジタル技術が欠かせなくなっています。特にインプラント治療ではデジタル技術を用いることにより、安全かつ処置時間や患者様の負担の軽減を図ることが可能です。CTと口腔内スキャナーはインプラント治療には欠かせない機器であると考えています。
もちろんアナログ的手技にもメリットがあり必要不可欠ですが、必要に応じてそれぞれのメリットを上手く使う必要があります。
より高度な治療を行えるように知識と技術のアップデートを行っています。